「心に残る言葉」
20代前半の大阪時代にお世話になった
バーテンダーの先輩が来てくれた。
そりゃもう生意気盛りの若造に、
今思えば(あくまで今振り返ると)
ああしろとかこうしろとか一切言わずに
一人の男として接してくれた人。
「ケンちゃんは欲張りや。
何か一つのものを手に入れようと思ったら、
何か一つ捨てなあかん。」
言葉は(関西弁も)ちょっと違うかもしれないけど、
確か就職活動の時期に悩んでた時かけられた言葉だったと思う。
普段口にしないようなその言葉にドキッとしながらも、
その当時は
「俺は二つも三つも手に入れたんねん!」(生意気だから)
と思ってた。
でも、20代を過ぎ「あぁそういうことかも」と、
30代も終わろうとしている今「せやなあ」と,
ことあるごとに身に染みて感じている言葉。
「二兎を追うものは一兎も得ず」という諺もあるけど、
この言葉の真意はその物事に対する覚悟のこと。
あの当時言葉の意味は理解できていなかったけど、
ずっと心に残ってるこの言葉はきっと今の自分を
支えてくれている。
そして、つい最近読んだ本の中で著者が言っていた
「本当に大事なことは多くの場合、
痛みと引き替えにしか手に入りません。」
この言葉が心にひっかかった。
文面は少し違うけどきっとその本質は
一緒なんじゃないかと思う。
そう、なんだって大事なものは覚悟なんだ。