「かけがえのない時間」

もうずいぶん経ってしまったけど、紙漉き体験の様子。

静かな山と温かい気持ちに迎えられて、伝統工芸としての
手漉き和紙作りの技術が自然との共生の中、人々の暮らし
に根付いてその心とともに受け継がれてきたのだと知った。

原料をたたく道具
この形はまさに機能美
原料の蒸された楮の皮
「トン、トン、トン」
リズムよくたたく

繊維のほぐれ具合の確認
流水ですすぐ
山の水は冷たくも清い
裏山で和紙に漉き込む素材を採取

和紙の原料を流し込む型枠

のりとなるトロロアオイ
裏山で採ってきた葉っぱをのせていく

枯葉もまた味のある素材

絵を描くように素材を置いていく

人それぞれの個性が
表現されて 

自分と対話できる瞬間

土や自然の色も

加えていく
不織布に

移しとって
水分をしっかりとる

乾燥させる前にしか見ることが
できない光に透かした時の透明感

ロギール氏曰く
一番美しい瞬間
店内のランプ
やさしい灯り
かみこや

後日送られてきた手漉き和紙には自然の持つ美しさと
そこに込められた想いや時間が閉じ込められていた。
一枚は廊下に
もう一枚はランプシェードに

紙漉きのことはほとんど忘れてしまったけれど、
短い時間の中で感じることができたいろいろな
感覚はふとした時に目を覚ます。

そんな時は穏やかで優しい気持ちになって、
本当に大切なことを見失わないように気付かせてくれる。

そう思うとかけがえのない時間だったと、
時が経つにつれ感じずにはいられない。

また行きたいなあ。

Precious Time
Mon 30, Jan 2012
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